青い瞳みてきた

はじめに。
サムのことしか語っていません。
あとセリフとかいろいろ違うとことか、あります。



青い瞳を見てきました。難解、難解とは聞きつつ、難解って何だよ!とか思いつつ、ただ話は分からずとも、上田くん演じるサムのことだけは分かってあげよう。とそんな気持ちで挑んできました。
とはいえサムのことを分かるためには物語全体のことをぼんやり分かっていなければなるまい。そんなわけで、開演2時間前にシアターコクーンへ行き、パンフレットを買い、熟読し、公演に臨もうという作戦。もちろんパンフレットは開場してからでないと買えないので、この作戦はあえなく失敗しました(開場しないと買えないって知らなかった)。そんなポンコツな私です。



まあそんな感じで開演。
ツトムと、アライと、カオル。つけていたとかつけていないとか。カオル色っぽすぎてすぐ虜になる(私が)。とか思ってたらサム登場。
なんかいきなり語り始める。
とりあえずこれはモノローグだったわけですが、
一言一句理解出来ずに終わる。

初めの一言から「?」
次々出てくる言葉にも「??」
最終的にも「???」

結局何が言いたかったの?とかではなくて、
何言ってるの??という感じです。まじ理解不能。まあ、進むにつれて分かってくるでしょう。と思っていましたが、最後までこの感じは拭えず。すまんサム。きみのことが一番理解出来なかった。

サムはチョイチョイ「おまえ、何言ってるんだ?」「おまえ、何してるんだ?」と言われます。言動が理解不能。そういう役じゃないんでしょうけど、だからこそ理解不能。もっと言うと、登場人物との関係性も不明。もしかして、要らないんじゃないかと思うほど薄くて見えて来なくって、宙ぶらりんの状態です。
もがく青年といえばその通りなのですが、何が彼をそうさせているのか…何に悩む必要があるのか?何にもがく必要があるのか?きっとそれは、物語のあらゆるところへ散りばめられているのでしょう。でもそんなもん初見じゃ分からんわ!真実、時間、きみは色んなものを深く考えすぎです。めんどくせーわ笑

ツトムやブランコを巡って様々なことが起こるのですが、その全てをサムは遠くから眺めていたような印象を受けました。でも、ただ傍観していたわけではなくて、ひとつひとつの出来事で何かを感じていたのでしょう。たぶん。でも何かを感じていると、サム自身も分かっていなかったのではないかな?自分はあくまで中立的な立場にいると、思っていたのではないかと。もがき、苦しんでいるけれど、それはあくまで外の世界でしていると思っていたのではないかと。でも、クライマックスでそうではないとツトムに指摘される。排除してきたのはきみ。コモリを排除しようとしたのも、きみ。なんでツトムを撃ったのか分かんないけど、ツトムを撃つべきはサムだったのかも。怨みがあったとか、妬みがあったとかは分かんないけど、ツトムを殺すべきは、サムだったのかも。筋道。ここのシーンでサラッと流されましたが、警官を撃とうとしたサムを止めようとしたツトムはもっと掘り下げるべきだと思いました。


まあそんな単純な話じゃないんでしょう。私には到底理解出来ません笑。嘘や本当はないけど、真実はひとつじゃなくてたくさんあって、嘘だってついた瞬間から真実になって、でも、「サム」「ミチル」と呼び合って、お互いがそこにいる、と確かめ合う、そういう時間はきっといる。自身はゼロで、白紙で、誰かがいないと自分自身が作られない。でもサムにはサムを作ってくれるほど、深く関わってくれる誰かが、いなかったかも。うん、分からん。孤独な人間だったかも。平和を望んでいながら、なぜ平和を望んでいるのか分かっていなかったかな。うん、分からん笑。




ちなみにあっちゃんの演技を見るのは初めてだったのですが、小悪魔的な魅力が爆発した、怪奇的な演技がとっても良かったです!たくさんの人を魅了して、地獄へ突き落とすような子。自分だけが幸せになって、それのなにがいけないの?っていう子。ミチルちゃん、そういう子。そういう子がぴったり合ってた。かわいかった。序盤らへん「じゃあ聞いていい?」ってサムに問いかけたときの声、すごく良かった。

そして上田くん。演技を見るのは永遠の0以来で、舞台を観るのは初めてです。(冬眠熊は観ていない)
正直上田くんの演技はオーバーすぎというか演技!!ってとこが好きではなくて、でも舞台ではとっても映える!歌をうたうときもですけど、全身全霊で一言一言発して表現するものが、とんでもなくステージから伝わってくる!役になりきって、表現したい!伝えたい!という演技が、ドラマや映画より舞台の方が向いている気がしました。

渋谷の片隅でそうした演技をしている上田くんを見れて良かった。役者がどういうものか、舞台がどういうものか、そんなことは分かりませんけど。舞台役者としてこうあるべき。役者としてこうあるべき。そんなことは分かりません。でも一人の役者として、物語を構成する人物として、ステージに立つ上田くんが見れて良かった。今のとこ言えるのはそんなものです。サムはとても凛々しくて、魅力的な人物だと思いました。これから一カ月、もっともっと魅力的にしてくれることでしょう!またその頃に見に行きます!がんばれうえだ!がんばれサム!!◝(⁰▿⁰)◜